半導体について
ホーム >> 半導体について >> 半導体知識特集(3) 半導体のチップ製造

半導体知識特集

2022.11.21
半導体知識特集(3) 半導体のチップ製造

 前回は3世代にわたって半導体の材料を詳しく紹介しました。シリコンとゲルマニウムを主とする第1世代半導体材料、ガリウム砒素などを主とする第2世代化合物半導体材料、炭化ケイ素、窒化ガリウムを主とする第3世代半導体材料。それぞれの特性と用途があります。

 では、半導体の原材料が何であるかを知ることで、次は半導体の原材料が何を生産するために使われているのかを知ることができるでしょう!ここではさっぱり教えます!ほとんどの半導体原材料がチップの製造に使われています。チップという言葉はおなじみだと思いますが、具体的にどんな役割を果たしているのか、どのように作られているのかはまだ明らかではないだろうか。今回の号を読み終えると、チップの全体像が皆さんの中でより具体的になると思います!


 前話

图片

 まず明確にしなければならないのは、チップとは前号で述べた半導体原材料が様々な複雑で精密な加工生産を経て私たちの目の前に現れたものを指しています。チップの応用は極めて広範ですが、ほとんどはコンピューター、スマートフォン、カメラ、EV自動車、センサーなどの電子機器の情報処理に応用され、これらの機器の内部に位置しており、私たちが日常生活で目にすることではほとんどできません。

图片

 

 広義的には、チップは主に4つのカテゴリに分けられています。それぞれは、メモリ、マイクロプロセッサ、集積回路、複雑なSOC(システムレベルのチップ)です。半導体業界には、「より小さく、より速く、より安く」という不文律な法則があります。これにより、この4種類のチップのそれぞれの競争は非常に激しいです。半導体企業がこの3つの言葉を巡って技術を競い合うことをしなければ、倒産するのは遠くないだろう。

 次はチップの製造過程を比較的詳しく紹介しましょう。


① インゴットの製造

图片

 インゴットの製造はすべてのチップ製造の広義的な第一歩であり、多結晶原材料から抽出された分子構造が安定し、一定レベルの純度を達成する単結晶材料棒として簡単に理解できればと思います。

图片

 第一世代半導体原材料であるシリコンを例に、前号でお伝えしたように、シリコンは自然界に大量に存在し、岩石、砂にはシリコン元素が多く含まれています。これらの豊富なシリコン元素を含む物質を採掘し、まず多結晶シリコンを抽出します。これは第一歩であるにもかかわらず、抽出のプロセスは極めて複雑で、多結晶シリコンの純度要求も非常に高いです。多結晶シリコンを抽出した後、石英るつぼを介して溶融し、1本の種結晶棒を石英るつぼ開口の上方に懸垂し、種結晶棒を介して同純度の単結晶シリコンを回転吸引してシリコンインゴットを形成します。ここで理論的には、シリコンインゴットの純度は99.999999999%に達する必要があり、これほどになれば次の工程で問題が発生しにくいことを保証することができます。


② ウェハーの製造

图片

 このステップは、インゴットを極薄に加工したウェハーを作製する工程です。

 先ほど作ったインゴットをワイヤーソーと呼ばれる細い線で薄く切り、円盤状にします。これをウェハーいいます。切り出したウエハ表面に凹凸があるため、面取り、研磨(粗研磨)・化学腐食・研磨(鏡面研磨)と呼ばれる加工工程を経て凹凸を除去する。

 加工後のウエハの厚みはSEMI規格等を基準とし、例えば12インチウエハの厚みは一般的に775μm±20μm。


③ ウェハーの洗浄

图片

 これは「洗浄」の工程です。ウエハを洗浄し、表面に付着した異物を除去します。ウェハーに異物があると、その後の結晶成長工程やフォトリソグラフィー工程に不具合が生じます。洗浄時には、ウェハ上の粒子、金属、有機物などを過酸化水素、塩酸、フッ酸などの洗浄液で除去します。その後、洗浄超純水と呼ばれる洗浄水を用いて薬液を洗浄し、回転乾燥させたます。濡れたままだと空気中の粒子も水分に吸収され、せっかくきれいに洗ったのに無駄になってしまうことがありません。


④ ウェハー表面の酸化処理

图片

 このプロセスはウェハー表面の酸化処理です。ウエハ表面酸化プロセスでは、熱処理により良質なウエハ表面の酸化膜を形成します。酸化装置には主に縦型炉、横型炉、RTP装置があり、酸化炉と呼ばれる電気炉で温度(約800℃以上)を上げ、酸素を混合したガスを流して酸化膜を成長させます。

 ウエハ表面に酸化膜を形成する広義的な目的は、ウェハー表面回路の保護であり、主に短路などの現象を防止することであると理解ですれば良い。


⑤ ウエハの配線パターニング

图片

この工程は多岐にわたり、総称して配線パターンと呼ばれる。ウエハの表面が酸化された後、ウエハ上にレジストを塗布し、ウエハ上に露光、現像、エッチング、洗浄、CMP平坦化工程のパターンを形成する。

上の言葉は、どれも複雑な科学研究の産物である。ここは簡単にみんなに普及させましょう。

レジストは、リソグラフィプロセスの間に、耐食性コーティング材料として使用される。

露光は一般にエッジ露光とも呼ばれ、露光機を通じてウエハにエッジ露光を行い、光化学反応を励起する。このようにして最終現像時には、エッジのフォトレジストが露光パターンと同時に現像液に溶解する。現像もレジスト除去の1つのステップである。

エッチングの目的は、フォトレジストのパターンを正確にウェハにコピーすることです。

CMPとは化学機械研磨を指し、研磨液、研磨パッド、ダイヤモンドディスク、洗浄液などを用いてウエハ表面を平坦化処理する。


⑥ ウェハーのテスト

图片

ウェハー上に形成されたすべての格子の電気的特性をウェハー検査器でテストを行います。

图片

このウウェハーテストに基づいて、チップの良品、不良品の選別が出来ます。


⑦ ウェハーのボンディング

图片

 ウェハー薄化工程では、搬送時にウェハーを処理しやすいように、シリコンやガラスなどの支持基板に貼り付ける。

 貼り合わせ方法は一般的に樹脂(接着層)を挟んで貼り合わせるものであり、最近ではウェハー同士を直接貼り合わせる貼り合わせ方法も提案されている。


⑧ ウェハーのバックグラウンディング

图片

 ウェハー表面のパターン化が完了した後、このウェハーの裏面全体を研削し、厚さを薄くします。研削後のウェハ全体の厚みは同一ではなく、厚みの不同一の差を小さく制御する必要があります。


⑨ ウェハーのダイシング

图片

 前工程にて作製されたウェーハを、後工程では1つ1つのICチップに切り離し、パッケージに封入していきます。 このチップへ小片化する作業を「ダイシング」と呼びます。切り離しには、主にダイヤモンド製の円形回転刃(ダイシング・ソー)を高速回転させ、純水で冷却・切削屑の洗い流しを行いながら切断します。


⑩ チップのパッケージング

图片


 完成したチップは、ワイヤーボンディングや再配線層により、パッケージ基板やシリコン支持基板などに配線されます。 その後、チップはエポキシなどの封止樹脂で封止され、パッケージ化されます。


⑪ 製品のアセンブリー

图片

 完成した半導体パッケージは、自動車、スマートフォン、IoTデバイス、クラウドデータセンター、AI関連製品など様々な分野の製品に組み込まれます。

〒 542-0081   大阪府大阪市中央区南船場2-5-12  301    TEL:06-6262-1118   FAX:06-6262-6669    EMAIL:info@jcsemi.org
Copyright © 2016 JCSA, All rights Reserved.