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日本ケミコンは、車載カメラモジュール「NCM25-A」の高速・長距離伝送技術のラインアップを拡充する。現在量産中の250万画素カメラモジュールをベースに、伝送距離40メートルに対応する「NCM25-AR」(適用技術=「Extend Reach」)などの開発を進める。同開発品は、同社が昨年5月開催の「人とくるまのテクノロジー展2023」(パシフィコ横浜)に参考出品した「NCM25-AC」の反響分析を通して、伝送技術のラインアップを拡充するもの。カメラモジュールを取り巻く環境には、大きく分けて二つの課題がある。一つは、自動運転レベルの高度化に伴い、イメージセンサーは高精細な映像を遅延なく処理機器に伝送する必要があるため、大容量データの高速伝送要求が高まっていること。二つ目は、高精細映像はなくても、生産効率や品質向上を目的とし、イメージセンサーを過酷な現場に導入(エッジカメラ)、映像情報を遠隔処理機器に伝送する用途が増加していることがある。これらの課題に対して、同社は処理を行う機器(エッジコンピューター)とイメージセンサーの親和性に着目した。適用する伝送技術を調査して開発を進め、過酷な使用環境に対応するノウハウも組み込んだカメラモジュールサンプルを提供できる段階に達した。今後は拡販活動を通して、複雑な市場ニーズの掘り起こし、さらに付加価値を組み込める量産段階へステップアップしていく。現在、量産中の250万画素カメラモジュールをベースに、「NCM25-AE」と「NCM25-AR」の開発を進めている。NCM25-AEは、GMSL技術を適用した製品で、伝送距離15メートル。サンプル提供は2024年10月を予定し、25年度から当初月産1万個で量産を開始する予定。NCM25-ARは、Extend Reach技術を適用した製品で、伝送距離40メートル。サンプル提供は24年度下期を予定し、26年から27年にかけての量産開始を予定する。Extend Reachは、A-PHYをベースとした、イスラエルの半導体メーカー、Valens Semiconductor(バレンズセミコンダクター)社の最新技術。生産は、ケミコンデバイス長岡工場(新潟県長岡市)で行う。同社は、22日に横浜市西区のパシフィコ横浜で開幕した「人とくるまのテクノロジー展2024YOKOHAMA」で、NCM25-AEとNCM25-ARによる伝送デモを実施している。