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2025.04.25
HDDの記録効率を35%向上させる記録原理を開発
物質・材料研究機構(MIMS)は2025年2月、Seagate Technologyとの共同研究で、HDDの記録効率を35%向上させる新たな記録原理を開発、HDDへの応用が可能なことを実証した。磁気記録時のエネルギーを削減し、HDDの耐久性と信頼性の向上につながるとみている。HDDは、記録効率を高める技術として、熱アシスト磁気記録方式が採用されている。磁気ヘッドからレーザーを照射し、磁気記録媒体をキュリー温度(約450℃)付近まで加熱することで、磁化反転を容易にする方式。特にSeagate Technologyは2020年にこの方式を実用化し、2024年より量産を始めた。一方で、この方式は記録媒体を急激に加熱するため「磁気的な劣化」や「物理的ダメージ」といった課題もあった。そこで今回は、従来の熱アシスト磁気記録とスピントルクの効果を組み合わせた記録方式を新たに考案した。実験では鉄白金(FePt)層の下にマンガン白金(MnPt)反強磁性層を挿入する新たな積層構造を開発した。