ＥＭＳ（電子機器の受託製造サービス）世界最大手の鴻海精密工業傘下で中国を中心に産業向けモノのインターネット（ＩｏＴ）などを手がける富士康工業互聯網（フォックスコン・インダストリアル・インターネット＝ＦＩＩ、工業富聯）が、半導体封止・検査事業を手がける日月光投資控股（ＡＳＥインダストリアル・ホールディング）が過去に保有していた中国の４工場を取得したことが分かった。

　日月光は2021年12月、山東省威海市と江蘇省昆山市、江蘇省蘇州市、上海市にある４工場を、中国の投資会社である北京智路資産管理に売却していた。工業富聯は今回、この４工場を取得。業界関係者によると、工業富聯は鴻海が出資する中国封止企業の青島新核芯科技と提携し、４工場で炭化ケイ素（ＳｉＣ）を用いた第三世代半導体や絶縁ゲートバイポーラトランジスタ（ＩＧＢＴ）など車載向けパワーデバイスの封止業務に注力するとみられる。